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2013/10/22

『琵琶湖のシャローから:大増水に関連する魚の動きについて』 (中村 大介)

みなさん、こんにちわ。

この記事を書いている10/22現在、またまた台風が、しかも2つも発生、日本に近づいてきております・・・

週末の琵琶湖オープンはだいじょうぶだろうか?と心配ですし、この秋は本当に台風が多いですね。

大会の前に、大きな災害がないことを願います。

さて、この機会に、台風などの大雨に伴っての琵琶湖の変化、

そして魚の変化について、自分なりのポイントを整理してみようと思います。

僕なりには増水や濁りが入ったコンディションは一般に得意です。

琵琶湖だけでなく旧吉野川でも、霞ヶ浦でも、とても好きでした。

まず増水に関して、琵琶湖というフィールドの特徴に着目したときに、

忘れてはならないところとして放水量の変化がありますよね。

具体的に言えば、大きな増水の直後には必ず「全開放水」(もしくはそれに近い大量の放水)が行われます。

伴って、急激な減水が始まります。

例えば先日の大増水に際しては、例外的に全閉操作がありましたが、全開放水が始まり、

流入量が収まってからは一日10cm程度もの減水がおきた、と。

(これは琵琶湖の大きさを考えれば大変なことですね。)

その流れを踏まえて、僕なりのポイントを整理してみます。

僕なりのポイント①としては、増水/濁りに伴ってシャローが劇的に良いという状況は、

確かにあるのですが意外と短い、ということです。

この状態の僕なりの定義は、シャローというシャローで釣れるし、

一級の場所でシャローに差してきた大きな魚が釣れる、という状態です。

例えば、かつてそのタイミングで湖に出て、3本10kg(60cmオーバーを3本)というような

釣りをしたことはあります。ですが、この期間は短く、数日もないことが多いように思います。

そして、この数日を過ぎると急激な減水に入る訳ですが、ここで僕なりのポイント②としては、

琵琶湖の魚は減水にとても弱いよう、ということです。

減水がスタートすると真っ先にビッグフィッシュが釣れにくくなります。

どうも増水に伴って、シャローに上がってきた魚のうち、

サイズのいい魚からいち早くシャローを離れる、という傾向があるように思うのです。

例えば先日の京都チャプター、優勝はできましたが、10匹近く釣っていて、

魚のサイズがどんどん下がっていってしまうのです。

1200g、800g、700g、600g・・・はてはノンキーバーまで釣れました。

濁りは残っているので、魚の活性はあるも感じるので(付近の選手もよく釣っていて、

ただサイズは似たり寄ったり)、これはビッグフィッシュはすでにシャローから

姿を消し始めているのではないか、という展開でした。

場所を大きく変えて、ピンスポットでビッグフィッシュが釣れた訳ですが、

ウエイトとしては5kgちょっと琵琶湖ではロースコア戦に助けられた結果に過ぎません。

このあたりにつきましては表彰式でもお話しておりますので、よろしければ動画でどうぞ。

 

 

また、減水に弱いと思う理由のもう一つとして、今回の減水中に開催された琵琶湖オープンの例があります。

京都チャプターから一週間後、少し強引に同じ展開を引っ張ってみましたが、

今度はサイズどころでなく、バイト自体がありません。

9/29は朝の時点での水位は-13cm、これは例年の水位(-20cm以下)よりずっと高いのですが、

そういう絶対値ではなく相対的な減水傾向を嫌っているという感覚を覚えました。

この感覚は琵琶湖ではしばしば感じるのですが、例えばタイダルが影響する旧吉野川や利根川では全く違うケース、

減水で干上がりそうなギリギリのシャロー、水深30cmなんかでも条件が良かったら、

しっかり食ってくるケースを経験してきました。

またこの段階では、差してきた魚は再び深みに落ちてしまうことが多いものの、

シャローに居残る魚は一定量いるように思います。

ただ、減水傾向を嫌って、神経質/口を使いにくいのかなー、という感覚です。

なぜなら、その時期の定水位に落ち着いて放水量が減る(例えば10/22現在の15トン)、

伴って減水幅が落ち着くと、再び魚が食い始めるからですね。

この場合、僕なりのポイント③として、水位が低めの場合、魚がカバーに対してタイトに着くことが多いように思います。

イメージとして、その個体が居られる水位ギリギリまではどんどんカバーにタイトに、

つまり水深が浅くても濃いカバーというか、カバーの奥に入り、それが居られないとなると出て行く、というイメージです。

ここは例を挙げて説明しずらいのですが、中途半端に深くて中途半端に濃いところより、

そういったところの方が魚が居る、もしくは口を使わせやすい、というのが僕なりの経験値からの感覚です。

こんなところが、自分なりの大きな流れで、特に減水モードに入ったときの食い渋りみたいなところを

おさえておかないと、試合であったらちょっと慌てるようなことになります。

実際、この秋も、優勝した選手がシャローであったにも関わらず、シャローを釣ってもリミットも穫れないとか、

No Fishまであったという展開だったのは、僕なりにはそんなに驚きではありませんし、

また優勝のスコアもそんなに高く無い、つまり南湖では沖も釣れていないので、消去法でシャローの方が良かった、

という結果になったことが大半だったように思います。

南湖は、と書いたのは、特に今年の大増水で北湖が釣れている、という事実があるからですね。

上記の9月末の琵琶湖オープンでも、優勝こそ南湖の本湖のシャローだった模様

(素晴らしい釣りと思います)ですが、上位の選手の多くが北湖を釣っていました。

普段、透明度が高い分、口を使いやすくなったり、増水で動きが読みやすくなったりということでしょうか、

非常に印象的でした。

 

この辺は僕はまだまだで、実際、もう少し北を展開に織り込んでいいかもしれません、

今後のテーマの一つになりえますね。

ということで、もう台風の直撃はいらないぞー、とは思うのです、

琵琶湖オープンも無事に開催されてほしいのですが、

いずれにせよ、いつかまたある増水モードでの釣りの参考になれば幸いです。

くれぐれも天候の変化に気をつけて、いい釣りを!



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