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『琵琶湖のシャローから:11月~B.A.I.T.戦 詳報』 (中村 大介)
みなさん、こんにちわ。
大変な地合が続く琵琶湖ですが、どんな釣りをされているでしょうか。
こういう時こそ、フィールドに出る意味が増す、発見の可能性があると僕は思っています。
さて、今回は久しぶりに一つの試合の詳細レポートという形にしてみようと思います。
自分なりにはお伝えできることも多い、また地合がハッキリ読めた、いい試合でした。
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・B.A.I.T.2014年度 第一戦 11/16-17:第3 位(24名中)
初日:5960g(5本)/2日目: 1800g(1本)/計:7760g
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まず、試合全体の概況です。 2日間で9キロを釣ったのが二人、7キロ、6キロも二人づつ。
そこからどんどんウェイトが落ちていって、3キロ半ばで 10位。
そして2日間のウエイトを足しても2キロに届かない選手が50%(2日間NFも3名)と、
この試合に集まるメンバーの練習量、技術、意欲の高さを考えると、
びっくりするぐらい釣れていない状況です。 そして優勝は南湖北部のディープ、
準優勝は北湖のシャローから出ていますが、 そのエリアで同じように釣れば釣れる、
という感じではなく、 正解の釣りを、しかもきっちり判って釣らないとバイトすらない、
という印象を持ちました。
またあまりの釣れなさに、25〜30CMのキーパーを狙った展開をした選手も
結構いたのが印象的でした(この大会では珍しい)。
そんな状況下で、しかもスケジュール上の予定、出る予定の試合が台風で中止になったことから、
僕は約一ヶ月ぶりの琵琶湖です。
それでも何となく魚のコンディションは読めていました。
それは、ここ数週間でヘラ釣りには出られていて、その時の感覚が、
「まだ秋、ただ、水温の急激な低下で口を使うのに時間がかかる」
「よって早いアタリを追いかけてはダメ」というもの。
バスも同じ魚、スローなことに間違えはないから、釣れなくても釣りが早くなり過ぎないように、
自分が動き過ぎないようにすること がポイントかと仮説を立てました。
そして前日のプラクティスで魚のポジションを探っていったところ、
開始から2時間ほどのところで、55cm近い魚を釣ることができました。
そのポジションが晩秋というより、秋そのものだったので、まさにヘラと一緒。
確信を持って、その時点でプラクティスは切り上げることにしました。
つまり、秋のポジション(水の良さ重視/冬のように暖かみがカギでない)を、
スローなコンディションを考慮して魚の目の前に落とせるよう、細かく丁寧に釣るのが大切。
逆に、バイトが無いからと言って、冬のポジションを釣っても、釣れないか、魚が小さくなる。
初日は、いい魚を5匹を釣ることを目標にスタート。
朝からメインのストレッチに入り、1時間かけて流しても釣れなかった20mほどの
ストレッチを折り返しで釣り始めてからパタパタと二匹をキャッチ。
これは僕なりには日が射して、水温が上がってきたことがきっかけになっているように思えました。
そのストレッチはそれ以上叩かず、次の場所に移動して、そこも じっくり釣っていって、
なかなか釣れないのですが、それでも丁寧に。 そして、タイミングがあったところで、
またパタパタと2匹を キャッチ。ここまでは全て1200〜1400ぐらいの魚。
そこでまた翌日を考えて移動、すると今度はすぐにキャッチでリミットメイク、この時点で11時過ぎ。
釣れないコンディションなのは間違えなく、またライブウェルの調 子がよくなかったので、
早めの帰着も考えましたが、15時帰着に対して、あまりに早いのと最後の一匹が700g級だったので、
入れ替えるべくそのまま釣りを続けるとすぐに同じクラス。
次の日は釣らない予定のストレッチを回っていって900gが釣れた時点で早めの帰着に向かいました。
7バイトすべてをキャッチして、5960gの2位、好発進です。 (ウエイインとインタビューの動画です)
2日目は首位とウエイト差もありますし、まずは自分の釣り、時間が短い中でサイズに関係なく
5本を釣ることを目標にスタート。
しかし、メインストレッチを丁寧に丁寧に釣っていっても、何も反応がありません。
その理由は、自分なりには霧と雲によって、予報に反して、太陽が顔を出してこないことのように思えました。
そこでの自分の選択は、この状況でも食ってくれる魚を探して、エリアを広めにカバーすること。
予定には組んでいなかったストレッチも含めて、フレッシュな場所を釣っていきます。
が、これは完全に裏目。 バイトが得られないだけでなく、
11時過ぎ、太陽が完全に顔を出してくれてから、メインのストレッチに行くと、他の選手が先行している。
リズムが悪い、とか、日が照らず食うタイミングが無かったとか、言えば言えただろう展開でしたが、
諦めたらその時点で試合は終了、自分で試合を終わらずようなことはしない、と強く思いながら、
自分の魚のポジションとコンディションの読みを信じて、可能性の 見える場所を、丁寧に丁寧に。
いよいよエンジンをかけて帰着に向かうと決めた時間、13時45分。
ただ、その時に浮いていたストレッチがようやくの日照でとてもいい感じに。
もう一投だけしたい、最後に一番可能性がある場所に投げよう、ってプレゼンテーションしたその一投。
スルッといい感じにカバーを抜けて、着底前に重さが変化したような違和感を感じて・・・
あとは体が勝手に動いてました。 一気に抜き上げた魚は50cm近かった!
ハリを外してライブウェルに入れたら、喜ぶ間もなく、ハリも床に 起きっぱなしのままエンジンスタート。
この一本が1800gあり、初日の上位も優勝した選手以外は釣れていなかったため、
順位を一つ落とした3位に粘れました。
(2日目ウエイインの動画と表彰式の動画です)
最後の一投で釣れる、信じられないような展開でもあり、
2日間で8つのバイトを全てキャッチしたこともあり、
僕にとってのベストゲームと言えるかもしれません。
また、最後の一投で釣れるというのは、諦めない気持ちの表現でもありますが、
同時に釣れないという事実からその理由を考えて釣るべきストレッチを絞ぼったり、
あと10分という状況でも水の色からワームの色を変えたり、といった小さな知恵や工夫、
努力の積み重ねでもあったと思っています。
釣りが雑になってしまってはこういうことは起きないはずですから。
僕にとっては、こういう取り組み方をしていくことが、魚釣りをする意味なんだと思っています。
釣れている時は強気で、釣れなくなった途端に焦りまくったり自ら試合を投げているような
言動をするのでは、魚任せの釣りです。 魚釣りは究極的には魚次第ですが、
その判りきれない魚(自然)に 対して、自らが取り組んでいくこと、
自らに取り組んでいくことに意味があると思うのです。
と最後は、今回感じたことを僕自身忘れたくないのもあり、お伝えしてみました、生意気言いました。
ともあれ、みなさんの魚釣りにも、みなさんにとって意義ある出来 事が起きますように。
何かの参考になれば幸いです。
今週末は琵琶湖オープン、僕には非常に厳しいと思われますが、
しっかりと魚に、自分に、向き合ってみたいと思います。
中村 大介
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