TAF製法

ロッド強度の向上にアブ・ガルシアが出した答え

 2017年、従来のロッドの設計・製法をイチから見直し、革新のブランクをまとった新しいファンタジスタが誕生。

 まず始めに、ロッドの強度について再確認しましょう。それは、簡単に折れることのない強靭さを実現することにあります。

 キャストやファイト時、ロッドに負荷が掛かると、しなりながらブランクに掛かる負荷を分散させます。真円であったブランク構造はしなるにつれて楕円形に変形、そしてその変形が限界に達し耐えられなくなったとき、ロッドは折れてしまうのです。

 ロッドが入れるのはブランク構造の「潰れ」による構造の破断が原因なのです。その「潰れ」にいかに耐えられるかがロッドの強度を左右します。そこでアブ・ガルシアが導き出した答え。それが3つの革新により確立されたトライアーキーフォース(TAF)製法です。

CPCブランクス

 従来のカーボンロッドの基本製法はカーボンとグラスマテリアルの混合素材を用いるのが一般的でした。しかし、NEWファンタジスタのCPCブランクスは横方向にもカーボンシートを重ねあわせたカーボン100%のブランクス素材を採用。アブ・ガルシア独自の技術革新によりロッドティップの先端までピュアカーボンを巻き上げることで実現させた強靭かつ軽量なブランクス。それがCPCブランクスなのです。

DPH構造

 CPCブランクスはロッドの製造工程でも新たな革新をもたらしました。それがDPH構造。

 従来、ロッドのパターン設計は、1枚のメインパターンと調子補助材で構成されています。しかし、NEWファンタジスタはベースとなるメインパターンを2倍に増やし、倍の密度で巻き上げるDHP構造を採用しました。

 メインパターンは、従来の1/2の薄さの素材を用い、2倍の量、長さ、密度で巻き上げます。その結果、ブランクスの太さは同じでも飛躍的なロッド強度のアップを成し得たのです。

 横方向のカーボンシートの露出面を1枚目は内側、2枚目は外側に向けて巻き上げることでブランクスの圧縮強度を大幅に向上させ、キャストの際のロッドの収束率を高めています。

 この多プライ構造により、外向き、内向き両方の潰れに強いブランクスが実現しました。

OCPD

 NEWファンタジスタはメインパターンのカット形状にも妥協を許しませんでした。従来、カーボンシートをカッティングしてメインパターンを切りだす際、素材のロスを許さない効率的なカット形状で切り出されるのが一般的でした。

 しかし、このカット形状では繊維がロッドの縦軸方向に対して斜めに配置されてしまい、カーボン本来の強度が発揮されませんでした。

 NEWファンタジスタでは素材のロスを恐れずマンドレルテーパーに合わせたカッティングパターンを採用。カーボン繊維がロッドの軸に対して平行に配置されるよう個別設計されています。

 ブランクスの素材、製法、構造にこだわり抜くことでNEWファンタジスタのロッド強度の向上と軽量化を実現させました。

ナチュラルストレート(NS)テーパー

 さらに、ロッドのテーパーデザインにも革新が込められています。それがナチュラルストレート(NS)テーパー。

 通常のテーパーデザインではアクション調整のため、多段テーパーが用いられます。しかし、テーパーの変化点で、カーボンシートの巻きムラが生じやすく、ブランクの強度が低下。品質管理が難しいのが弱点でした。

 NEWファンタジスタでは多段テーパーを廃止。テーパーを1パターンとして変化点を無くすことでブランクの強度低下を防ぎ、品質の向上を実現しました。また、モデルに合わせてハイテーパー化を行なうことで、軽量化とロッドバランスの最適化を実現しました。

 CPCブランクス、DPH構造、NSテーパー幾多の革新が次世代のファンタジスタの扉を開き、まったく新しいファンタジスタが誕生しました。